ART & WAR – 侵攻するコンテンポラリーアート

本棚にある1991年7月号のSTUDIO VOICE「ART & WAR ――侵攻するコンテンポラリーアート」が目についたので手にとってみた。
コラムを書いている学者や批評家、キューレーターが言及しているアーティストは、インゴ・ギュンター、クリス・バーデン、三上晴子、イアン・ハミルトン・フィンレイ、アンゼルム・キーファー、ゲハルト・リヒター、ハンス・ハーケ、シグマ―・ポルケなど。やはりドイツ生まれの作家が多い。

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湾岸戦争直後の特集であり、依頼内容でもあっただろうが、メディア化された戦争とアートの関係について多く語られている。戦争が始まってミサイルが飛び交い、多くの人が犠牲になり、難民を生み出し、社会が混乱していることよりも、戦争が電子化されたことに想いを馳せることの方が重要だとでも言わんばかりに語ったり、湾岸戦争を「人が死なない戦争」と位置づける寄稿者もいる。共通していえるのは、都市が爆撃されている映像を見ても、かつて日本‪に対して行われた空爆に思いが至らず、一切の言及がないことだ。終わってみれば湾岸戦争で使用された爆弾の97%は、本土空襲と同じ高高度からの無差別爆撃で使われていたことなどが分かる。なにも寄稿者の責任だけを問うているのではない。自分自身も(記憶に間違いがなければキャノン製のカメラを載せた)マーベリックミサイルや暗視カメラの映像、お茶の間に流される、映画の一場面のようなニュース映像を見ながら、そのリアリティのなさ加減に恐ろしさを感じていただけだった。湾岸戦争で繰り返し放送されたテレビ映像によって、戦争に対する想像力が失われてしまったのだ。

その後の情報開示やイラク戦争などによって、現代の戦争もまた、かつての戦争と何も変わらない、金と利権にまみれた、破壊と殺戮の修羅場であることが浮き彫りになっている。しかし、戦争に関する想像力は、いまだ失われたままなのではないだろうか?

自民党はあえて違憲論者の長谷部を呼んだのだと考えなければならない


憲法審査会に違憲論者の長谷部を呼んだのは自民党がバカだからと思う人は落ち着いて考えてほしい。あえて呼んだのだと考えてみれば、ものすごく狡猾なテクニックだということに気づくだろう。やつらの目的は安保法制可決に留まっているわけではなく憲法改正なのだから。そして、ほとんどの反対野党が、この法案には『憲法改正が必要』だと、そして自衛隊の『合憲性』を声高に叫んでしまったのだ。もし戦争に反対したり基本的人権を守ろうとするのであれば、落選運動といった単なる政党間の権力闘争への加担ではなく、大政奉還以降の歩みに対する反省を込めた憲法の改憲阻止運動を始めるべきなのだ。安保法制が違憲であることに依拠して戦うことは、法案が可決されてしまった今、もう間に合わないのだから。

あの安心感は決して好景気がもたらしたものではない

オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史」第8回を見ていて、80年代の空気、少なくとも悪い方向に逆行することはないという、社会のあの安心感は決して好景気がもたらしたものではないということを再確認する。湾岸戦争によってすべては水泡と帰したのかもしれないが、いまだ現代社会にとって軍縮、そして戦争放棄こそが幸福の源なのだ。

なぜか the brilliant green の曲が頭に浮かんだので、はり付けて置く

acer AOA105にDebian8をインストール

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4〜5年前にUbuntuを入れて、XPとデュアルブートで使っていたacerのネットブック AOA105。XPは動作が遅くなっていてサポートも切れたし、いまやUbuntuも重いので、Debian8をクリーンインストールした。8からインストール時のディスクトップ環境にCinnamonが選択できるようになっていたので使ってみることに。Debian8は問題なくインストール終了。

リポジトリにcontrib non-free、deb-multimediaを追加して、いつもの flash-plugin, llibdvdcss2 などを追加インストールする。

Audacityをインストールしたところ音が割れたり、フリーズしたりするので、Linux Issues – Audacity Wiki にある通り、env PULSE_LATENCY_MSEC=30 audacity で立ち上げると修正されていた。コマンド無しで起動できるよう /usr/share/applications/audacity.desktop の “Exec=” 項目を Exec=env PULSE_LATENCY_MSEC=30 audacity %F に編集した。

外部モニタを接続すると表示はされるが、動作がかなり遅く使えそうにない。調べてみるも情報が見つからない。Mateを追加インストールして、外部モニタを繋ぐと問題なく表示された。ごくたまにプロジェクタにつなぐ程度なので、そのときだけディスクトップ環境をMateに変更することにした。Cinnamonの情報もそのうち増えてくるだろう。

*いつからかバッテリーが使えなくなっていたが、BIOSに問題があって充電しなくなっていたらしい。acerのサポートページに記載してある通りにアップデートすると充電された。