山頭火を生きる:三月十一日

晴、晴、朝酒はよいかな、よいかな。
街へ、飲みすぎ食べすぎのたたりてきめん、身心がだるい、熱い溢れる湯にはいりたくなり湯田へ行かうかとも思つたが止めにして戻る。
水菜一把四株四銭也。
酒もある、肴もある、そして餅もある、其中一人春十分。
酒ぼいとう! おもしろい方言ではないか。
疾病の福音、事々是好事。
花時風雨多し、春めいて花が咲きはじめる、曇が雨となり風となつた。

・枯枝ひらふにもう芽ぶく木の夕あかり
・春の夜の街の湯の湧くところまで
・つゝましく大根煮る火のよう燃える
 曇り日のひたきしきりに啼いて暮れる

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