菊とギロチン -女相撲とアナキスト-

以前「女相撲」の映画を自主制作する監督がいるとのことで、知り合いの元高校女子相撲全国2位の女性が相談を受けていると聞いていた。実は映画のことなどよく知らないので、監督の名前も聞いたことがなかったのだが、昨日行った足立正生監督のイベントの続きがどうやらその映画監督の特集だったようだ。今日は行けなかったが、昨日そのメイキングビデオの上映もあった。

瀬々敬久監督の『菊とギロチン』。主演男優は東出昌大で他にも名前を聞いたことのある俳優が出演している。自主制作とはいえ、商業映画並みのキャスティングだ。「ギロチン」とは「ギロチン社」のことで、大企業への恐喝(リャク)を行いながら、コミューン建設を夢見た若者のグループだ。憲兵による大杉栄の惨殺をきっかけにテロ集団と化してしまうのだが、軍国主義に雪崩落ちる時代、不安、不満が蔓延する社会をよくわからないままに背負ってしまった若者たちへのシンパシーを持つ監督が、実際には彼らと接点のなかった「女相撲」の女性たちとの交流の物語を通して、「ギロチン社」の真実の姿を浮かびあがらせようとする作品のようだ。

撮り終えた段階で資金が尽きて、いまだ編集ができていないとのこと。さっさと上映しないと手遅れになる。余裕のある方はぜひ出資か協賛を。