真実を見極めろ! ウイルスパニック

1918年に日本でもスペイン風邪が流行した。主婦が先導した米騒動も流行のただなかで起こっている。ロシアではボリシェヴィキ政権が誕生し、日本はシベリアに出兵する。現在の新型コロナウイルス感染症の流行、パンデミック下でのオリンピック強行の姿勢や、組織委会長の発言などに対する女性たちの「蜂起」と1918年は繋がっているのだと思う。

フリーライター兼編集者、粟生こずえさんのトークイベントを手伝った時に、その著書『3分間サバイバル』を頂きました。あかね書房から出ている、現代を切り抜ける推理とサバイバルを楽しむ、新感覚ショートショート、第三巻がもうすぐ発売されるシリーズ本です。二巻の『真実を見極めろ! ウイルスパニック』を読んだのですが、50話のショートショートの中に、細菌やウイルスの歴史と科学、感染予防の知識が詰め込まれていました。12月に発売されたばかりなので、COVID-19に関するものもあります。子ども(小学高学年)向けの本ですが、テレビのニュースやワイドショーを見るより、俯瞰的に感染症について考えることのできる構成になっていました。子どもにはもちろん、コロナの事が気になるけれど、ニュースやワイドショー、SNSに流れてくる情報に疲れてしまったオトナにもおすすめです!