「ますらおぶり」と「たおやめぶり」

正岡子規は賀茂真淵の「ますらおぶり」を俳句に適応して、写生俳句を発見したのだが、やはり写真は「たおやめぶり」ではダメなのではないかと思う。形容詞を多用した「たおやめぶり」の気持ちの表現ではなく、日常の写生からそれぞれの神話を発見しなければならない。「ますらおぶり」につきまとう「男らしい」「日本男児らしい」という形容詞は無視しよう。実際、神話は国家とは関係の無いものなのだ。感情を表現することはポピュリズムに過ぎない。気持ちを歌うポピュラー音楽は「たおやめぶり」なのだ。だがしかし、それはそれで、自分にとっても人間にとって必要なものだとも思う。