映画[在日]

映画[在日]の後編「人物編」を観る。監督、呉徳洙の息子と知りあったからだ。呉徳洙監督は大島渚の助監督を長くつとめた生え抜きだ。独立後は、テレビ業界でも活躍していた。制作は1997年、三世のインタビューまである。日本の敗戦によって在日朝鮮人は解放されたのだ。半島に帰ることも出来ただろう、しかし在日の人たちは日本に留まった。「罪を憎んで人を憎まず」日本で暮らすことの根源にあるのはそのような感情ではないだろうか。日本にいながらにして、国際人として生きているのだ。今後も自主上映会を続けていくとのこと、次回は9月6日(金)に北沢タウンホールで上映する。全編で258分にもなるこの壮大な物語、近いうちに前編「歴史編」を観たいと思う。チラシにはチェーホフの小説の一節が引用されていた。

やがて時がくれば
どうしてこんな事があるのか
何のために
こんな苦しみがあるのか
みんな分かるような気がするわ
―チェーホフ「三人姉妹」よりー