墓場としてのミュージアム

ニューヨークにあるメトロポリタンミュージアムには、数々の美術品工芸品とともにエジプトの墓やミイラが展示されている。ロンドンの大英博物館にはそれ以上のミイラや埋葬品が展示されているらしい。日本語では博物館と美術館は言葉として分けられているが、西洋ではどちらもMuseumである。日本の古墳にも美術品は遺体とともに埋葬されていたし、神社・寺院には宝物殿があったりする。ミュージアムとは公開された墓場である。ハレの場に欠くことのできない芸能・芸術を殺し、ケガレの場に閉じ込めて、それらが内包している破壊的な力、革命的な思考を無力化することにミュージアムの隠された役割があるのではないだろうか。

墓場としてのミュージアム」への1件のフィードバック

  1. ミュージアムもまた呪術なんですね。
    ああ、そういえば『公(おおやけ)』という字は
    「ハ」「レ」という字に一本「線」を引くことで
    ハレを無効化させようとする呪いなのかもしれませんねぇ。

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