Refugee Republic ― 難民共和国

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インゴ・ギュンターによる Refugee Republic(難民共和国)というプロジェクトがあったが、この大移動の時代において、彼はどのような活動を行っているのだろうか?

難民共和国 声明文
難民共和国は、増加の一途をたどる難民や祖国を追われたひとびと、および移民に基づくコンセプトである。難民共和国は、この現状に関連する問題の解決を試みている。
難民共和国は、認識されてはいないが 難民が本質的には資本であるということ、そして無自覚ではあるが国際的なアヴァンギャルドたる運命とが、生産的な財産となりえることを主張する。

「難民=資本」概要
http://refugee.org/japanese/NanminS.html

「 難民=資本」全文
http://refugee.org/japanese/NanminKyowakoku.html

海上の道 ― 沖縄版画ワークショップ

今月末に初めて沖縄に渡ることになった。

長い間、自分にとっての沖縄は、沖縄戦や米軍基地問題の苦悩の島々であるよりは、柳田国男の「海上の道」に描かれているような世界であり、「八重山」という信仰の場所であった。生まれ育った瀬戸内の島々の親しみやすさとは全く違った、根源的で立ち入り難い場所に思えて、これまで沖縄に行こうと思ったことはなかった。

1995年の米兵少女暴行事件の凶悪さと、その抗議活動の盛り上がりは覚えている。抗議活動により、普天間返還が合意されたはずなのに、いつの間にか辺野古にメガフロート基地を造って移転という話になったり、気がつくと埋め立てる計画に変わっていたのをやるせなく思っていた。その後、知り合いが関わっているゆんたく高江の活動によって、同じ沖縄東部の東村高江で、米軍ヘリパッド建設とその反対運動が行われていることを知る。

2013年には、前知事仲井真による辺野古埋め立て承認が行われた。この裏切りをきっかけとして、日本全体の平和や安全の状況が、階段を転げ落ちるように、悪化の一途をたどり始めたように思える。

政府と米軍は、この機を逃すわけには行かないと、強行的に工事を始めてしまった。辺野古・大浦湾の抗議活動に対して、海上保安庁が暴力的な弾圧を始めたことを知り、関わっているA3BCの活動の中で、辺野古と高江の基地建設反対の連帯バナーを木版画で共同制作し、沖縄に送った。高江も辺野古も座り込みの現場にそのバナーを張ってくれた。そして沖縄行きは決定的となった。

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ゆんたく高江Re:HENOKOの協力で、座り込みの現場で木版画ワークショップも開くことが出来そうだ。今日、事前に送るワークショップ用の道具をまとめた。苦手な飛行機の中で「海上の道」を再読してみよう。